クエタ:ハッブルが発見した小さな衛星
QuetaはEurybatesを回る直径約1kmの小衛星で、Hubble宇宙望遠鏡が2020年に発見しました。明るい主天体のそばの淡い光点を追跡し、その軌道を測ることで、直接は量れないEurybates系全体の質量と密度を推定できます。

基本情報
- 公転相手
- Eurybates
- 大きさ
- 約1km(推定)
- 発見
- Hubble宇宙望遠鏡
Quetaは、木星のトロヤ群小惑星Eurybatesを回る小さな衛星です。主星の光に埋もれるほど暗く、遠くの街灯のすぐそばにいる虫を見つけるような難しさがあります。
明るい点が一つ写っただけでは、なぜ発見といえないのか
画像のノイズや背景の恒星、迷光も、衛星らしい点に見えることがあります。ハッブル宇宙望遠鏡が繰り返し撮影し、その点が偶然そこにあったのではなく、Eurybatesとともに動き続けることを確かめたため、Quetaの存在が裏づけられました。
小さな衛星から主星を「量る」
Quetaがどの距離をどれほどの速さで回るかを調べると、Eurybates系全体の質量を推定できます。さらに主星の体積と組み合わせれば、密度も求められます。密度が低ければ、軽い物質が多いか、内部に隙間の多い構造かもしれません。小さな衛星の軌道は、外から見えない主星内部を探る手がかりになります。

Lucyにとって、なぜ重要なのか
Quetaの存在が事前に分かっていれば、探すべき領域へカメラを向け、形や色、動きを主星と比較できます。Lucy探査機は、ミッションの進行状況に問題がなければ2027年にEurybates系へ接近する予定です。
どんな姿をしているのか
大きさや軌道には推定値がありますが、表面の詳しい姿は接近観測を待たなければなりません。分かりやすい想像図であっても、未確認の特徴を事実のように見せるべきではありません。Quetaは、繰り返し得た証拠によって、かすかな一点が研究できる天体へ変わっていく好例です。


