宇宙探査

エウリバテス:衝突族に属する古い小惑星

Eurybatesは木星の前方を回るL4トロヤ群にある直径約64kmの小惑星で、大規模衝突で生まれた小惑星族の最大天体です。多くのトロヤ群とは異なる灰色がかった表面を持ち、Lucyは2027年の接近観測で、衝突が内部物質を露出させたのかを調べます。

接近観測前の地上観測に基づく想像図で、実際に撮影された表面ではありません
接近観測前の地上観測に基づく想像図で、実際に撮影された表面ではありません
画像クレジット: NASA/SwRI Lucy Mission · Source terms · 画像の出典を見る ↗

基本情報

英語名
Eurybates
大きさ
約64km
所属
木星L4トロヤ群

エウリュバテスは木星とほぼ同じ周期で太陽を回る木星トロヤ群小惑星で、木星を回る衛星ではありません。同じトラックで木星より前方を走るランナーのように、先行するL4群に属しています。

衝突で生まれた小惑星族

よく似た軌道と性質を持つ小惑星は、同じ母天体が砕けた破片かもしれません。エウリュバテスはトロヤ群の衝突族を代表する天体で、元の天体を知るための大きな手掛かりです。

灰色がかった色から何が分かる?

C型に分類されるスペクトルは、赤みの強いトロヤ群小惑星の多くより中性的です。反射光を波長ごとに分けると、物質に固有の吸収パターンを調べられます。衝突で内部の物質が露出したのでしょうか。それとも表面が違う過程をたどったのでしょうか。答えはまだ分かっていません。

トロヤ群を描いた想像図。実際の小惑星同士は、図よりはるかに離れている
トロヤ群を描いた想像図。実際の小惑星同士は、図よりはるかに離れている
画像クレジット: NASA · Public domain · 画像の出典を見る ↗

小さな伴星

Hubble宇宙望遠鏡は伴星クエタを発見しました。クエタ自体が観測対象になるだけでなく、その公転運動から二天体系の質量を測れます。探査機Lucyは2027年に両天体を訪れる予定です。

もう表面地図はある?

まだフライバイ級の解像度を持つ表面地図はありません。表紙画像はミッションチームによる想像図で、特定のクレーターが実在する証拠ではありません。接近画像によって現在の考えを検証し、必要なら修正します。

参考資料