CubeSat(キューブサット)
CubeSatは標準化された小型衛星で、基本となる1Uは一辺約10cmです。大学や小規模チームでも実験装置を宇宙へ送りやすく、1999年に米国の大学が提案した規格は、現在では教育、研究、技術実証に世界中で使われています。

基本情報
- 運用主体
- Cal PolyとStanford Universityが提案した公開規格
- 運用開始
- 1999年
- 用途
- 教育、研究、技術実証向けの標準化された低コスト小型衛星
一辺わずか10cmほどの箱が、本当に人工衛星になれるのでしょうか。CubeSatは、それを実証した小型衛星の規格です。
外形寸法や接続部分が標準化され、基本となる1Uは断面が約10cm四方です。初期の規格では質量約1.33kgが目安でしたが、現在は仕様や放出装置によって条件が異なります。限られた空間に電池、コンピューター、無線機、小型観測装置を収め、実際の宇宙ミッションを行います。

大学から生まれた標準規格
1999年、California Polytechnic State UniversityのJordi Puig-SuariとStanford UniversityのBob Twiggsが、学生でも限られた期間と予算で衛星を完成できるよう、この規格を提案しました。
寸法と接続条件が共通なら、ロケットや放出装置を設計する側は衛星の形や取り付け方を事前に把握できます。大型衛星の打ち上げに相乗りしやすくなり、宇宙へ到達する費用と技術上のハードルを大きく下げました。

小さな機体、多彩な用途
教育だけでなく、地球観測、IoT通信、科学観測、新技術の実証にも使われています。1Uを組み合わせた2U、3U、6Uや、さらに大きな形式もあります。
小さいから簡単とは限りません。真空、放射線、激しい温度変化に耐えながら、わずかな電力と限られた通信容量で働く必要があります。小型化そのものが、高度な設計課題なのです。
深宇宙へ
2018年5月、NASAの6U CubeSat 2機、MarCO-AとMarCO-BがInSightとともに火星へ向かいました。InSightの着陸時に信号を中継し、深宇宙へ到達した初のCubeSatとなりました。
MarCOがなくてもInSightは安全に着陸できる設計でしたが、小型宇宙機が地球周回軌道を越えて探査を支援できることを示しました。

CubeSatは地球へ落ちてくるのか
多くは地球低軌道を飛び、そこにわずかに残る大気の抵抗で徐々に高度を下げ、最後は再突入して大部分が燃え尽きます。寿命は最初の高度、機体の形、太陽活動による大気の膨張などで変わります。
「U」はunit、つまり規格単位を意味します。最初のCubeSatは2003年に打ち上げられました。最大の功績の一つは、大学が自ら衛星を造り、実際のミッションを通じて工学を学べる道を開いたことです。


