天舟補給船
天舟は、2017年に初飛行した天宮向けの中国の無人補給船で、乗員用物資、実験装置、推進剤を運びます。ステーションへの燃料補給と軌道調整を行い、廃棄物を積んで再突入します。

基本情報
- 運用主体
- 中国有人宇宙工程弁公室(CMSA)
- 運用開始
- 2017年
- 用途
- 天宮への貨物・推進剤輸送と軌道維持
Tiangongで暮らす宇宙飛行士の食料、水、実験装置はどこから来るのでしょうか。Tianzhouは、貨物と推進剤を届けるために造られた無人補給船です。
Tianzhou 1は2017年4月20日、Wenchangから長征7号で打ち上げられました。Tiangong 2へドッキングし、中国初の軌道上推進剤補給を実施。その後のTianzhouは、Tiangongの建設中から運用段階まで補給を支えています。

何を積んでいるのか
貨物区画には食料、衣類、生活用品、実験装置、交換部品を積みます。推進区画には燃料があり、太陽電池パネルが電力を供給します。搭載した推進剤の一部は、配管を通じて宇宙ステーションへ移せます。
自動ランデブーでは距離と相対速度を繰り返し測りながら軌道を修正します。両方の機体は秒速数kmで地球を回っていますが、速度と軌道をそろえ、最後はドッキングポート同士をゆっくり接触させます。

配達は数時間なのに、なぜ準備には長くかかるのか
高速ランデブーなら打ち上げからドッキングまで数時間に短縮できます。しかし、その前に必要な物資を決め、梱包し、無重力でも動かないよう固定しなければなりません。宇宙船とロケットも長期間の試験を受けます。短い配達時間は、長い準備の最後の区間にすぎません。
新鮮な果物も届くのか
保管条件が許せば、選ばれた生鮮食品、祝日の特別食、個人向けの小包も運びます。すべての品目に質量、保存期間、安全性の条件があり、液体や細かな食べかすが漂わない包装も必要です。
任務を終えた後はどうなるのか
宇宙飛行士は廃棄物、古い衣類、不要になった装置を船内へ積みます。その後、Tianzhouは制御再突入を行い、大部分が大気中で燃え、燃え残る可能性のある破片は指定された無人の海域へ向かいます。宇宙ごみとして軌道へ放置されるわけではありません。
後続機では搭載量と船内配置が改良されました。2023年打ち上げのTianzhou 6から与圧貨物容積を増やした新しいロットが始まり、Tianzhou 10は2026年5月11日に約6.2t、220点を超える補給品や実験装置を運びました。
知っていますか
使い捨て式だからといって、無計画に捨てるわけではありません。離脱時刻と再突入区域は精密に決められます。積荷の一覧も、乗員の生活、実験、ステーション整備の予定から逆算して作られます。


