宇宙探査

レウクス:半月もかけて自転する小惑星

木星L4トロヤ群のLeucusは、自転に約446時間、地球の約18.6日もかかる極端にゆっくり回る小惑星です。長い昼夜による表面温度の変化や地形をLucyが2028年に調べ、同じトロヤ群でも性質がどれほど異なるかを比較します。

接近観測前の地上観測に基づく想像図で、実際に撮影された表面ではありません
接近観測前の地上観測に基づく想像図で、実際に撮影された表面ではありません
画像クレジット: NASA/SwRI Lucy Mission · Source terms · 画像の出典を見る ↗

基本情報

英語名
Leucus
自転周期
約446時間(18.6日)
種類
D型トロヤ群小惑星

Leucusを1日1回撮影しても、ほぼ一回転を見るには2週間以上待つことになります。自身の軸を中心とする自転と、はるかに大きな太陽周回軌道の公転は別の運動です。

光点から遅い自転をどう測る?

不規則な天体が回転すると、見かけの面積や明暗の地形が変わります。明るさの変化を記録した光度曲線から、繰り返すパターンを探せば自転周期が分かります。Leucusの大きな光度変化は、細長い形であることも示唆します。

長い昼夜は岩をどう変える?

長時間続く加熱と冷却は、高速自転する天体とは異なる作用を表面へ与えます。砂と固い岩が夜に違う速さで冷えるように、熱放射を測れば、表面が細かい塵、岩塊、より固い物質のどれに近いかを推定できます。

画像観測と熱観測を組み合わせるLucyの観測機器プラットフォーム
画像観測と熱観測を組み合わせるLucyの観測機器プラットフォーム
画像クレジット: NASA · Public domain · 画像の出典を見る ↗

なぜこれほど遅い?

形成時の条件、衝突、長期的な進化はいずれも自転へ影響し得ます。しかし遅いという事実だけから原因を一つに決めることはできません。ほかの観測対象と比べることで、確認されていない衝突史を作り上げるのではなく、成り立たない説明を除外できます。

Lucyはどう調べる?

2028年にフライバイする計画です。Leucusを同じD型のOrusと比較し、似たスペクトル分類の内側に、表面や自転のどんな違いが隠れているかを調べます。接近画像が届くまでは、表紙が想像図であることを明記します。

参考資料